1980年代前半、東京北鉄道管理局では「さくらんぼ」や「紅花」を冠した山形キャンペーンを熱心に展開していました。その一環として運転される団臨にはしばしばヘッドマークが取り付けられました。中でも注目されたのがお座敷列車を利用した落語列車でした。列車の中で寄席が開かれるのはユニークですが、細長い部屋で、揺れるし、騒音があるしでは、果たしてまともに話が聞けるのだろうかと、余計な心配をしたことを思い出します。駅に大型ポスターが掲げられましたが、三遊亭円楽さん(であったと思います。)がにこやかに参加を呼び掛けているようでした。
「落語列車」というテーマがはっきりしていればヘッドマークが付くことは大いに期待できます。もう記憶はありませんが、当時住んでいたアパートから自転車のペダルを踏む足取りも軽やかに撮影地へ向かったことでしょう。
列車は「つばさ51号」のスジ(ダイヤ)で運転されましたが、このスジで走るときはEF65PFが使用されました。
団臨「紅花寄席号」 8001列車 1982.5.22 東北本線 東大宮−蓮田にて