■DE10が牽くジョイフルトレイン(東日本編)  03.10.02 UP

当駅も01.10.26の開業から2年近くが経過しました。2周年を前に、長らく未開設になっていた東日本編展示室をオープンさせました。今回は全て東日本会社の車両になりましたが、今後はJR東海の車両のほか、ゆくゆくはJR北海道の車両も扱えたらと思います。




(注) 拡大画像はJava Script を使用しています。セキュリティーの設定次第では正常に動作しないことがあります。

お座敷列車「くつろぎ」  足尾線
わたらせ渓谷鉄道への移管を翌日に控えたJR足尾線の最終日、「くつろぎ」が入線。

わたらせ渓谷鉄道に移管された足尾線のJRとしての最終日、旧型客車と「くつろぎ」がそれぞれ4連で運行されました。旧型客車の上りと「くつろぎ」の下りが線内で交換するダイヤで、旧型客車を中心に撮影していたら「くつろぎ」の撮影ポイントを見つけられないまま時間が接近してしまいました。やむを得ず大間々を出たところで大妥協し、ドかぶりつきで撮影しました。しかし、好ましいデザインのヘッドマークをアップで撮影でき、よき記録を残すことができました。

お座敷列車「ふれあいみちのく」 花輪線
DE101109+1122(青)重連牽引の「ふれあいみちのく」が花輪線をゆく。

1989年6月、当時発売されていた「EEきっぷ」(東日本の新幹線、特急急行自由席3日間乗り放題15000円)を使って東北へ出かけたいと思っていました。6.9の夜、「仕事が早く終りそうだから今夜出掛けよう。」と思い立ち、大宮から「八甲田」に乗りました。翌朝は花輪線で「ふれあいみちのく」の運転予定があり、たいていDE10の重連が牽くため、いつかは撮りたいと思っていたのでした。線内の時間が早くて奥まで入れませんでしたが、のどかな風景と期待どおりの重連牽引に満足でした。

スロ81系お座敷客車 水郡線
大宮工場最後の出場時、茶色にグリーン帯に塗り替えられたスロ81系が水郡線に入線。

1986年3月、国鉄東京南局に12系新お座敷列車「江戸」がデビューしたあと、水戸局(当時)へ転属してきたスロ81系最後の編成、通称「ミト座」は1989年、最後の検査入場の機会にと、茶色塗装にグリーン帯という装いに改められました。改装からまだ日が浅い6.3には水郡線に入線。DE10との組み合わせが実現しました。
 1985年のSL運転時には一番人気となった撮影ポイントを再訪しましたが、「業界」では著名な方からお誘いを受け、予定外の高萩までご一緒しました。そして、帰りは初めての651系「スーパーひたち」で俊足を堪能したことが思い出されます。

欧風電車「シルフィード」 磐越西線
専用塗装のDE101701に牽かれて磐越西線をゆく「シルフィード」。

JR東日本新潟支社では火災で引退を余儀なくされたキロ59系「アルカディア」の代替ともいえる「シルフィード」(=風の妖精)を1990年にデビューさせました。同車は電車ながらディーゼル発電セットを持ち、非電化区間へ機関車牽引で乗り入れることができるのが特長です。
 デビュー間もない頃、期待の磐越西線に乗り入れる列車が設定されました。余談ながら、この日はなぜか架線の下もDE10の担当で郡山まで牽引する計画だったようですが、実際はED7714が牽引。ELに牽かれる電車にはあっと驚かされました。

サロンエクスプレス東京 水郡線
DE101571に牽かれて水郡線をゆく「サロンエクスプレス東京」のフル編成。

水郡線はジョイトレの撮影に訪れた回数では上位になります。いつも玉川村ばかりのため、確か適地があったとの記憶を頼りに常陸大宮で下車しました。しかし、歩けど歩けど場所は見つからず、喉から絞り出すような声で「あっれーっ?」を連発。焦りがつのりました。時間が迫ってきたためやむなく線路にへばりついて撮影。シャッターを切ったときは悔しくてなりませんでしたが、写真が仕上がってみると勾配の感じやバックの紅葉など悪くありません。懸命に歩いた努力が報われたというものです。

お座敷列車「やすらぎ」 内房線
房総エリアの団臨からDD51が撤退してDE10が復活。「やすらぎ」との組み合わせは願ってもないチャンス。

「やすらぎ」もなかなかDEが牽かない1本ですが、チャンスをじっと待ちました。するとうまい具合に、訪問を考えていた成田ゆめ牧場のSL運転日の翌日、内房線へ入ることがわかりました。房総半島の各線は長らくDD51の牽引でしたが、同形式の撤退により、DE10が復活。たびたび入線していた「やすらぎ」との組み合わせは十分期待できるものになっていました。
 この1本撮りたさに1泊しましたが、幸い快晴、順光となりました。

2003年10月現在、JR東日本では既に14系座席車も全車引退となりました。客車のジョイトレでは「サロンエクスプレス東京」から改造された「ゆとり」、「浪漫」の2本が残っていますが、これ以外に「シルフィード」をリニューアルした「NO・DO・KA」(*1)と電源車マニ50を連結するお座敷電車「ゆう」(*2)がDE10牽引となる可能性を残しています。しかし、せっかく非電化区間への乗り入れを考慮した2本もその機能を十分に発揮しているとは言えません。ジョイトレが花盛りの頃にはあまりカメラを向ける人もいなかったDE10の団臨ですが、今では運転日になると有名撮影ポイントを中心として活況を呈しているのは客車列車自体が珍しくなった時代背景を物語っているのかも知れません。(2003.10.2)
 (*1)(*2)いずれも廃車になりました。もはやDE10が旅客列車を牽く機会はないかと言えば、そうでもありません。日頃自力走行していないために運転士がいない形式や、必要な保安装置を備えていない気動車などを牽く機会はあり得ます。しかし、現役機もそろそろ経年50年が近づく昨今、この先維持して行ける期間はそれほど長くはないものと思われます。(2019.12)

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