碧電9周年記念 な仲間たち

第28回 阪神8901F  10.5.16UP

阪神8000系の試作車?

●阪神でただ1本の存在。8000系の試作車?

9周年企画はもう28回を数えるに至りました。これまで国鉄、JRの試作車や試験車が大半となり、私鉄は名鉄3790系を例外のように扱いました。しかし、決して私鉄を例外扱いするつもりはありません。
 ならば、どんな車両を選びましょうか。900や9000など、ただ9が付いているだけではだめ。できれば希少価値があり、こんな車両ではないかと想像力を掻き立てられるものがないか・・・。手持ちの写真の中からリストアップをするにあたり、最初に思いついたのがこれでした。

 写真は阪神では1編成しかなかった8901Fです。山陽との直通特急にも使用される8000系の試作車でしょうか?先頭車の番号「8901」がいかにもそれらしい番号です。しかし、それは国鉄流の発想であり、阪神には試作車に「9」を用いる習慣はありません。
 実はこの車両は直接8000系とは関係がなく、他の形式を整理するにあたり、8000番台の番号が与えられたものです。
 私は阪神に関してあまり知識がありませんでしたが、この1本だけの存在であることは知っていました。阪神は仕事でもしばしば利用しましたが、日中はあまり見掛けたことがありません。
 しかし、1本しかないと思うと撮りたくなるのがファン心理。平日のラッシュ時間帯ならば出会える可能性が高いであろうと、その時間帯に行ったものです。ちょうど職場の移転に伴い家具屋さんが作業中のため、出社しなくてよい日であったと思います。来るかどうかすらわかりませんでしたが、それらしい電車が見えてきました。危うく下りの8000系に被られそうになりましたが、何とか撮影できました。

 なお、この8901Fがどんな車両なのか。実は詳しいことは何も知りませんでした。いろいろ検索していて、とても読み応えのあるページが見つかりました。解説についてはJS3VXWの鉄道管理局さん、珍車ギャラリー:阪神電鉄8000系8901Fに委ねることとします。
 同ページによれば、この編成は西大阪線の難波乗り入れ(=阪神なんば線:2009.3.20開通)を視野に製造されたものとのことです。写真左端に僅かに見えているコンクリートの基礎は難波延長、近鉄との相互乗り入れに伴うプラットホーム延長工事によるものです。この頃の8901Fはいよいよ自分の出番が来ると思って走っていたのかも知れません。

8901F 急行梅田行 2005.5.2 大物 阪神電車100周年のヘッドマークを付けて走っていた頃です。


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